松本印刷株式会社 様
DROOM(クリエイティブセンター)
松本印刷株式会社
静岡に本社を置く同社は昭和7年の創業以来、地域に密着したサービス展開を中心に、企画から製作、印刷、製本、配送までをワンストップでサービス提供している総合印刷会社です。近年では「新・総合印刷」を掲げ、従来の印刷事業をはじめ、様々な素材への印刷を行うデジタルプリント事業、Web / 動画作成を行うデジタルコンテンツ事業、Webショッピングサイト運営を展開、常に顧客のニーズを先読みし、時代の先端をいく技術と生産性向上を目指しております。
顧客データ一元管理による制作業務コスト削減と顧客への付加価値提案
-新・総合印刷を支える様々なデジタルサービス展開の基盤プラットフォーム-
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制作業務における余剰コスト削減・生産性向上
同社では多くの案件で過去に使用した制作素材や在版データを再利用します。CIERTO導入以前、これらのデータは各制作オペレータの端末やCD/DVDなどのメディアに保存されていたため、データ検索作業や顧客とのデータのやり取りに膨大な時間を要しておりました。CIERTO導入後、制作オペレータは必要なデータをオンラインで検索し、関係者へすぐに共有する事で従来発生していた余剰業務コストの削減を実現しております。
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最新データ管理によるコスト増と機会損失の回避
CD/DVDなどのメディアを利用したデータ管理体制では最新データの判別が困難であり、データの取違えや先祖返りなどのヒューマンエラーが頻発しておりました。これにより修正作業や印刷の仕直しによるコスト増加が発生しておりました。また、ミスによる顧客からの信頼損失やビジネスの機会損失なども問題視されておりました。CIERTO導入後は一元化されたデータと決められた運用ルールに基づき、誰もが正確に最新データを把握できることでこれらの問題を解消しました。
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顧客との長期ビジネス継続に向けた付加価値提案
CIERTOを選定された理由として、自社の制作コスト削減やミス削減の達成だけではなく、顧客とのビジネスを長期的に継続できることも背景にありました。印刷機材や技術の平準化が進む中で今後の印刷ビジネスでは競合他社に勝ち抜くための要素として、顧客データの一元管理とコンテンツの活用支援が鍵を握ると考えておりました。同社では営業、制作が一体となり、顧客に対する付加価値をCIERTO中核に提案できる体制を整えております。
導入の背景 | 担当者様インタビュー
オープンなシステム設計であることで社内設備との連携を実現
システム選定時は複数社のシステムを検討しましたが、弊社では顧客の様々な要望に広く柔軟に対応できる環境を重要視していたため、特定のRipベンダーや機材に依存したサーバシステム構築は望んでおりませんでした。CIERTOは利用環境に依存されないオープンプラットフォームを採用していた点が導入のポイントになりました。またオープンだからこそ当時導入していたTrueflow RIPとの連携が可能だったことも大きな理由です。社内設備を活かした運用連携に柔軟性と拡がりを感じ導入を決断しました。今後は動画制作サービスや、アクリルプリント/ソーシャルディスタンスツールなどのオリジナルグッズ制作、Webショップ販売など、新しいデジタルビジネスの基盤となるデジタルコンテンツ管理を強化し、顧客へ向けた新しい付加価値を提案していきたいと考えております。
活用方法
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制作業務のルール化とデータ一元集約
制作業務における余剰作業が発生していた根本的な原因は、データ管理作業がオペレータ個人に依存されていることでデータが1箇所に集約されないことにありました。CIERTOでは全オペレータが社内LANからサーバマウントにより制作を行い、保管したデータがWebブラウザにプレビューとして自動的に反映されます。これにより関係者はデータの受渡しを行わずとも、制作ファイルサーバーを見る感覚で制作内容をWebプレビューにて確認できます。これに加え、顧客からの入稿や校了後のデータ保管業務もサーバーを介して行うことで、自然とデータがCIERTOへ一元集約されました。
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各部門での大容量データの迅速な検索
CIERTOによるオンラインでのデータ検索が各部門に浸透し自ら必要なデータを取得できるようになったことで、制作オペレータは都度のデータ提供依頼に対応することなく制作業務に集中できる環境が整いました。またフルマウント作業に切り替えたことで常に最新データが管理され、メインの制作オペレータが急遽不在になった場合でも、別のオペレータが必要なデータを判別し制作を継続できるよう部内ルールを徹底しております。導入後12年間で約40テラバイトまでに増加したデータをデータベース化し、本社、工場、営業所、東京支社、協力会社に至るまでオンラインでデータを検索する運用が定着しております。
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外部環境とのシームレスなデータデリバリー
多くの顧客や協力会社と制作・在版データのやり取りが頻繁に行われるため、CIERTOのユーザIDは社内だけにとどまらず社外利用者へも拡張しております。一方で利用頻度の少ない顧客や協力会社とのデータ入出稿業務の際には、有償のユーザIDを発行せず無償で無制限で招待できるゲスト機能を活用しております。これにより利用者が増加した際にも、余剰なシステム投資コストを抑えた適切なデリバリー運用を展開しております。更にデータ入出稿の際には自動的に関係者にメール通知が来るので、従来のような入出稿時に電話やメールを送るなどの煩わしい手間が削減されました。
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顧客への付加価値提案によるビジネス継続
リモートワーク / 在宅ワーク / オンライン会議など、企業の働き方が変容している中で顧客のコンテンツを活用した付加価値のある営業提案が欠かすことのできない要素になってきました。同社ではこれに伴い、まずは営業が主体となり顧客へのオンライン校正とコミュニケーション改善の提案を開始しました。顧客の潜在的なニーズを掘り起こすことは容易ではないため試行錯誤の連続ですが、トライ&エラーによる提案の工夫により徐々に良い反応が返ってきています。この他にもメタデータを活用したデータ検索サービスや、動画データ確認サービスなども視野に入れており、付加価値提案の幅を拡げています。
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